それでも「暮らし」はあります。もう亡くなってしまいましたが通学の途中いつも声を掛けてくれる近所の叔父さん、叔母さん。飼い犬と一緒にいつも挨拶してくれます。当時でもいつも犬と一緒でした。
それから橋を渡り何時もの通学路です。あの頃の通学路では、毎日が発見の連続でした。道端の草木が季節ごとに姿を変え、春にはつくしを摘んで、夏にはセミの鳴き声が響き渡りました。秋には赤とんぼが飛び交い、冬には雪で踏み固めた近道を思い出します。都会では味わえない、自然と共に過ごす時間が当たり前のようにそこにはあったのです。
学校でも小さな冒険がたくさんありました。掃除当番でふざけあったり、昼休みにみんなで鬼ごっこをしたり、購買でお気に入りのノートを探し当てたり、友達と、何気ない会話を交わすだけでも笑が絶えず、毎日が輝いていました。あの頃は、未来の事など何もか考えず、ただ目の前の楽しさに夢中になっていたのです

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それが大人になるにつれ、いつの間にか忙しさに追われ、心に余裕を失ってしまいました。都会に出てからは、周りの景色も人々の表情もせわしなく、自然の中で過ごす時間が懐かしくて仕方ありません。今の生活では、家と職場を往復するだけで,だれかと心から笑い合う時間がめっきり減ってしまいました。
ブログを書くようになったのは、そんな日々の中で失われたものを、取り戻したいと思ったからです。子供の頃の思い出を掘り起こし、それを文章にすることで、少しでも心の隙間を埋められるような気がしています。また、同じように日々の忙しさに追われている誰かにとっても、ほっと出来る時間を届けられたらと思っています。
そして、いつか時間を作って、またあの懐かしい通学路を歩いて見たいと考えています。
橋を渡る風景、木漏れ日が差し込む道、道端の小さな発見・・・。その全てが私にとって「ふるさと」の記憶であり、かけがえのない宝物です。どんな年月が経っても、そこに戻ればまた、もとの自分に立ち返ることができるような気がします。
大切な家族や友人、自然と触れ合う時間を大事にしながら、これからもブログを通じて日々の出来事や思い出を綴って行きたいと思います。過去の思い出を振り返るだけでなく、これからの未来に向けて、小さな楽しいを見つける事ができたらと思ってます。
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